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スタートアップ転職にワークライフバランスを求める人に知っておいて欲しいこと

ワークライフバランス」という言葉が市民権を得てから久しいです。

職場(ワーク)とプライベート(ライフ)な時間の両方を大切にしながら、充実した生き方をしたいという趣旨で使われることが多いです。

ヒト・モノ・カネの資源が潤沢にある大企業ならともかく、リソースが限られるスタートアップ・ベンチャー企業にワークライフバランスを求めることはできるのでしょうか?

スタートアップで働いてみたいけど、ワークライフバランスが心配」という懸念の声はよく聞きます。

本日は、スタートアップとワークライフバランスの関係について掘り下げていきます。

この記事で分かること
  • スタートアップでもワークライフバランスは意識されるようになってきている
  • スタートアップらしいワークライフバランスの考え方
  • ネガティブな印象を持たれずに働き方について面接で質問をする工夫
  • スタートアップ転職に求められるマインドセット

この記事を書いているKENは、

  • 大企業からスタートアップに転職をしてCFOロールを含めたコーポレートの責任者を経験しています
  • スタートアップで働きながら子育ても経験しています

KENの経歴や実績については、運営者情報ページをご覧ください。

KEN

スタートアップらしいワークライフバランスとは!

スタートアップ企業におけるワークライフバランスとはなにか、現場のリアルを交えて解説します。

目次

スタートアップでもワークライフバランスが重視されるようになってきている

創業期とそれ以降では働き方が大きく異なる

スタートアップのことをよく知らない人のなかには、スタートアップはワークライフバランスとは無縁の世界だと信じている人がいます。

確かに有名な起業家の創業エピソードなどを読むと、オフィスに寝泊まりをしながらコーディングをしているエンジニアの姿を連想してしまうのは自然なことです。

オフィスに住まうような生活を実際にしているスタートアップが存在するのは事実ですが、創業期から最初のプロダクトができるまでのアーリー期に限定される、もしくは、それをしているのが創業者自身(ほとんどのケースにおいて代表取締役であり従業員ではない)に限定されます。

そこから、おおよそ、下記のようなステップを経て、スタートアップ企業の成長とともに、モーレツな働き方からワークライフバランスを意識した働き方に少しずつシフトをしていきます。

  • 投資家による最低限のチェック:一定の経験値のあるベンチャーキャピタルから出資を受けるようなタイミング(シリーズAなど)では、就業規則や36協定の有無など、労務管理についても最低限のチェックが入るようになります
  • バックオフィス機能の充実:人事・労務・総務などのバックオフィス機能が充実してくると、まずは法令順守を意識した基礎的な就労環境整備が始まります
  • 採用競争力強化:会社の成長を支えるために、優秀な人材の継続的な採用が必要となります。魅力的な就労環境を意識し始めます

取り組みの内容やペースは会社により様々ですが、会社が成長するとともに、就労環境というのは良くなる傾向があります。

ガムシャラに働きたくてスタートアップに転職してくる人もいる

一方で、スタートアップに転職してくる人の中には、むしろガムシャラに働きたくてスタートアップを選ぶ人もいます。

  • 大手企業では残業が制限されているので十分に働くことができない
  • みんなが定時に帰るような「ぬるま湯」の環境では成長ができない
  • 勤怠管理にうるさくない環境で思いっきり働きたい
  • 大手企業は年功序列で成果を出しても十分に報われない。スタートアップで圧倒的な成果を出して正しく評価されたい

といった具合です(本当は、大企業かスタートアップかは関係なく、勤怠管理は従業員保護の観点からしっかりしないといけないのですが、スタートアップは前述の通りその体制が十分に整備されるまでには時間がかかります)。

当然、ヒト・モノ・カネの資源の少ないスタートアップとしては、(法令違反にならない範囲で)猛烈に働いてくれる人員を歓迎します。

そんなスタートアップ企業において、ワークライフバランスを求めることが幸せにつながるのでしょうか?

それは「ワークライフバランスを求める」という言葉であなたが何を意味しているか次第です。

スタートアップらしいワークライフバランスの考え方とは

もし、「ワークライフバランスを求める」=「毎日定時に帰れる楽な仕事をしたい」、であるならば、スタートアップ企業にあなたの居場所はありません

ひとりあたりのアウトプットを最大化しなければいけないスタートアップにとって、そもそも「楽をしたい」という思考のメンバーを受け入れる余裕はありません。リソースにゆとりのある大企業にしがみついていたほうが幸せになれます。

大事なのでもう一度言いますが、楽をするためにスタートアップに転職しようというのは、大きな間違いなので本当に止めましょう。絶対に後悔します。

もし、「ワークライフバランスを求める」=「成果を出せるように柔軟な働き方をしたい」、であるならば、あなたはスタートアップ企業に向いています

  • 成果につながらない通勤時間がもったいないのでリモートワークをしたい
  • 子供が起きる前に集中して働きたいのでフレックスタイムを活用したい
  • 適度なリフレッシュがあることでパフォーマンスが上がるので休暇を取得したい

など、成果を出すことを主体に考えている人にはスタートアップの柔軟な働き方のほうがしっくりくるでしょう。

代表的なスタートアップのワークライフバランス施策

パフォーマンスを上げるために柔軟な働き方を支援するという観点で、スタートアップ企業が導入していワークライフバランス施策にどんなものがあるのか、改めて整理していきましょう。

リモートワークの推進

コロナ禍で一気に普及が加速したリモートワーク・テレワーク・在宅勤務ですが、コロナが落ち着くとともに、オフィス回帰の動きが大企業を中心に鮮明になってきています。

他方で、スタートアップ企業においては、リモートワークの推進を継続している企業が多いです。これは、下記のような複数の理由が組み合わさっています。

  • コロナの前から自由な働き方としてリモートワークを導入している
  • スタートアップはソフトウェアやITサービス企業が多く、エンジニアの比率が高く、もともとリモートワークに対応しやすい性質がある
  • 大企業に比べると採用競争力に劣るため、魅力的な人材を集める武器として
  • 物理的なオフィスという固定費を削減できるメリット

なお、リモートワークを導入している企業においても下記のような点でグラデーションがありますので、リモートワーク制度の活用を重視している場合にはしっかりと確認をしましょう。

  • 完全リモートワークなのか、それとも、制限があるのか(例:週に2回まで)
  • 遠方在住者が出社する場合に交通費が支給されるのか?(半年に一度くらいは出社したいとした場合の経費の扱い)
  • 職種による制限(例:営業は実態として出社を原則としている)

リモートワークを導入しているスタートアップのサンプルをみてみましょう(※あくまでサンプルです。他にもリモートワーク対応のスタートアップはたくさんあります)

会社単位のリモートワークに対するポリシーという観点では、「必要あれば出社対応してね。それ以外は出社しなくてよいからね」という原則フルリモート型の企業と、「やっぱり顔を合わせる機会は必要だからリモートもいいけど、定期的に出社してね」というハイブリッド型の企業とに大別されます。

もう少しミクロな実運用という観点では、部門ごとに事情が異なります。エンジニアリング組織のほうがリモート対応はしやすく、顧客対応や郵便・紙の書類対応がありえる部門は業務上出社が必要になってきます。

各社スタートアップらしく、運用を重ねながら、見直しを都度はかっていますので、ぜひ、具体的に興味のある企業があれば、採用面接のタイミングなどで確認をしてみましょう。

フレックスタイム制度

フレックスタイム制度とは、従業員が一定期間内で総労働時間を満たす範囲で、始業・終業時刻を自由に決められる制度のことです。例えば、1ヶ月の総労働時間が160時間と決められている場合、それを満たす範囲内で1日の労働時間を調整することができます(=定時という概念がない)

フレックスタイム制度の中には、全員が必ず出勤している時間帯であるコアタイム(例:10時から15時の間)を定めているコアタイムありのケースと、コアタイムの設定がない「フルフレックスタイム制度」があります。

フルフレックスのほうが従業員にとっては柔軟性が高いので、プライベートとの調整をしやすいメリットがあります。他方で、他の従業員がいつ出社しているのか分かりにくいため円滑なコミュニケーションをはかるためには工夫が求められます。

リモートワークよりも導入の難易度が低いため、比較的多くのスタートアップ企業がフレックスタイム制度は導入をしています。

働く場所と時間を選べる「優しさ」と「厳しさ」

ほかにも、特別有給休暇の付与、有給休暇取得奨励日の設定、産休や育休取得の奨励など、様々なワークライフバランス施策があります。

とは言え、やはり代表的であり、かつ、強力な施策と言えるのが、「リモートワーク」と「フレックスタイム」の組み合わせでしょう。働く場所と時間を自由に選べるとしたら、ライフスタイルとの調和を取りやすいですね。

それでは、このように、リモートワークやフレックスタイムを導入しているスタートアップ企業を、あなたは「優しい会社」と考えますか?それとも「厳しい会社」と考えますか?

パッと見ると「優しい会社」だと思います。従業員想いで、従業員のライフスタイルに寄り添って、まさにワークライフバランスの実現を支援していますよね。

他方で、「厳しい会社」という側面も持っています。なぜかと言うと、オフィスに決まった時間に出社をさせることで管理をしようという考えがなく、パフォーマンス管理を従業員ひとりひとりの自律性に任せているからです。

「横に上司がいないからいいや」「中抜けしていてもバレないだろう」

そんな気持ちでサボってしまう従業員はスタートアップの成長速度を踏まえると、本当にあっという間に取り残されてしまいます。成果が上がらず、評価されず、上司がなにかおかしいなと気付いたときにはサボり癖が定着していて、すぐに会社の中で居場所を失っていきます。

自分を律して働くことができない人にとっては、横に座って指導をしてくれる人がいないというのは、本当はとても厳しい環境なのです(当人は、とても優しい環境だと信じながら落ちぶれていくのですが)。

面接で誤解をされないための工夫

繰り返しとなりますが、スタートアップ企業がリモートワークやフレックス制度などのワークライフバランス施策を導入しているのは、従業員に楽をさせるためではありません。多様なライフスタイルがあるなかで、高いアウトプットを出せる働き方を従業員ひとりひとりが選択できるようにしているのです。

スタートアップは限られたリソースの中で、生きるか死ぬかの戦いをしているので、怠けようとする従業員を雇っている余裕はまったくありません。そのため、「ワークライフバランス」を安易に求める候補者に対して、面接官は神経質になりがちです。

それなのに、面接において、ワークライフバランスについて、非常にもったいない聞き方をする候補者が多いです。

例えば、よくあるのが、質問の意図の補足を全くせずに、「御社ではワークライフバランスは皆さんどんな具合でしょうか?」という質問です。これだと、「残業をしたくないんだろうなぁ~、馬力が出なさそうだなぁ~」という印象を面接官に持たれてしまいます。

「責任を持って業務にあたるつもりですが、小さい子供がいるもので少し不安があります。柔軟な働き方をしながら、成果を上げている社員の方に共通しているものがあれば教えてください」みたいな質問をされたら、「できそうだな、この人!」と好印象です。

ワークライフバランスという言葉は解釈が広く面接の場においてはネガティブに解釈される可能性がありますので、注意しましょう。

面接の場では緊張してしまってうまく質問できる自信がないという方は、面接のあとにでも、転職エージェント経由で質問をすることをおすすめします。エージェントには、上記のように誤解をされないように上手に聞いて欲しい旨を伝えるようにしましょう。

このようにややセンシティブな質問に関しても、候補者(転職者)にとって不利にならない形でうまく聞いてくれるのが転職エージェントを活用するメリットのひとつです。

また、スタートアップ企業は大手企業や上場企業に比べると開示されている情報が少ないことが一般的です。スタートアップとの関係性の強い転職エージェントであれば、働き方や企業カルチャーの実際のところをしっかり情報としておさえている可能性も高いため、ぜひエージェントを活用をしてみてください。

まだ転職エージェントとのお付き合いがない、という方に向けて、スタートアップ転職に強い転職サイトとエージェントを厳選してこちらにまとめています。

もうひとつ記事を読むお時間がない方におすすめだけお伝えすると、だけでも登録をしておくのがベストです。

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